
IFI AUDIO
iFi audio xDSD Gryphon ポータブルDAC・ヘッドホンアンプ
EDITORIAL SCORE
100点満点で評価
ポータブルDACのフラッグシップ。バッテリー駆動・据置・Bluetoothすべて対応の万能機。
※価格・在庫は変動します。最新情報はAmazonでご確認ください。
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こんな人におすすめ
1台で全用途をカバーしたい上級者、ワイヤレス再生も妥協したくない人
Highlights
主な特徴
- Burr-Brown マルチビットDAC
- PCM 32bit/768kHz・DSD512・MQAフルデコード
- Bluetooth 5.1(LDAC / aptX HD / aptX Adaptive対応)
- 3.5mm + 4.4mmバランスデュアル出力
- 8時間バッテリー駆動・据置兼用
Strengths
良い点
- +ポータブル・据置・Bluetoothを1台で完結
- +LDAC対応でワイヤレスでも高音質
- +1000mW出力でハイインピーダンスHPも余裕で駆動
Trade-offs
気になる点
- −価格が約10万円とフラッグシップ級
- −Mojo 2より一回り大きく重い
- −操作系(ボタン+小型ディスプレイ)に慣れが必要
Specifications
スペック
| DACチップ | Burr-Brown マルチビット |
|---|---|
| 出力 | 3.5mm + 4.4mmバランス |
| 最大解像度 | 32bit/768kHz・DSD512 |
| 入力 | USB-C / S/PDIF / Bluetooth |
| 最大出力 | 1000mW(4.4mm 32Ω) |
| バッテリー | 8時間 |
| 寸法 | 123×75×19mm |
| 重量 | 215g |
Editorial Review
編集部レビュー
iFi audio xDSD Gryphonは、iFi audioが「1台で全用途をカバーする」という野心的なコンセプトで送り出したポータブルDAC・ヘッドホンアンプのフラッグシップ機だ。実売10万円という価格は本記事のChord Mojo 2(9万円)と並ぶ最高クラスだが、本機の独自性は「ポータブル・据置・Bluetoothのすべてに対応する」点にある。バッテリー駆動でカフェにも持ち出せ、机上ではUSB-C接続の据置DACとして機能し、さらにLDAC対応Bluetoothレシーバーとしてもワイヤレス再生に対応――Chord Mojo 2が「FPGA処理による音質純度」で勝負するのに対し、本機は「使い分けの自由度と機能の包括性」で独自路線を取っている。
1台3役:ポータブル・据置・Bluetoothすべてに対応
Gryphon最大の独自性は、運用形態の自由度の高さだ。8時間のバッテリー駆動でカフェ・移動中のポータブル運用、USB-C接続でPC直結の据置DAC運用、Bluetooth 5.1(LDAC・aptX HD・aptX Adaptive対応)でスマホからのワイヤレス再生――この3用途すべてに1台で対応する。 Mojo 2はBluetooth入力に非対応(別売モジュールPolyで対応)であり、本機の「ワイヤレス再生まで標準対応」という点はGryphon独自の強み。例えば「家ではPCに繋いで据置リスニング」「外出時はスマホとBluetoothで完全ワイヤレス運用」「機内ではUSBで有線接続」といった運用が、本機1台で完結する。LDAC対応のため、ワイヤレス再生時もハイレゾ品質(最大990kbps)を維持できる。 据置リスニング派・ポータブル派・ワイヤレス派のいずれでもなく、「シーンに応じて使い分けたい」という上級者にとって、本機の汎用性は他に替えのきかない価値となる。
音質と駆動力:Burr-BrownマルチビットDACと1000mW出力
DACチップはBurr-Brown製マルチビットDACを採用し、PCM 32bit/768kHz・DSD512・MQAフルデコードに対応。本記事内のZEN DAC V2と同系統のDACチップ構成だが、Gryphonはアンプ段の駆動力で大きく差別化する。最大出力は4.4mmバランス時に1000mW(32Ω時)と、ポータブル機としては突出した駆動力を持ち、低能率な平面磁界型ヘッドホン(HiFiMan Sundara・Audeze LCD-1等)や高インピーダンスHP(300Ω超)も余裕で駆動する。 チューニングはiFiらしい「やや暖色寄りで音楽的」な方向性で、ZEN DAC V2・GO barと共通のメーカーサウンド。低域は量感豊かで温かく、中域のボーカルが前に出て自然、高域は伸びやかでありながら刺さりが少ない。長時間のリスニングでも疲れにくいリスニング向きのチューニングだ。 アナログサウンドシェイピング機能(XBass II・XSpace)も搭載。XBassは低域をアナログ回路で持ち上げる機能、XSpaceは録音の空間表現を拡張する機能で、いずれもバイパス可能なため、リファレンス的に聴きたいときはOFFにできる。
Mojo 2との比較:FPGA音質純度 vs 機能包括性
本機(実売10万円)と本記事内のChord Mojo 2(実売9万円)は、ポータブルDACのフラッグシップとして最も比較される2機種。両者は価格帯は近いが、設計思想が大きく異なる。 Mojo 2は独自FPGAによる信号処理で「音質の純度・楽音のディテール・空間情報の解像感」を最優先する設計。Bluetoothには非対応で、用途は事実上「USB入力のポータブル&据置DAC」に絞られる。本機は対するに「Bluetooth対応」「LDAC対応」「1000mW駆動力」「XBass・XSpaceなどの専用機能」を全部入りにしたオールインワン。 音質の絶対的な解像感ではMojo 2が一段勝るが、機能の包括性では本機が圧倒する。「音質純度を最優先するならMojo 2、運用の自由度と機能を取るならGryphon」という棲み分けが妥当だ。両機ともポータブルDACの最高峰として確立されているが、ユーザーが「1台で何を完結させたいか」によって選択が変わる。 本機はまた、操作系として小型カラーディスプレイを搭載し、ボリューム・入力・ファイル形式・各機能のON/OFFを視覚的に確認できる。Mojo 2の「光る玉」インターフェースより一般的で、初めての10万円クラスDAC/アンプとしても扱いやすい。
競合機との比較
本記事内のChord Mojo 2(実売9万円)と比較すると、価格はほぼ同じ。Mojo 2は独自FPGA処理による音質純度で別格、本機は機能包括性とBluetooth対応で対抗する。「音質純度ならMojo 2、機能と運用自由度ならGryphon」という選び分けが基本。 本記事内のiFi GO bar(実売4万円)は同社の下位ポータブル機。GO barは28.5gの極小ドングル、Gryphonは215gの本格ポータブル機で、運用イメージが大きく異なる。「ポケットに入れて常時持ち歩きたいならGO bar、本気のポータブル+据置兼用ならGryphon」と用途で選び分ける。 据置のFiiO K7(実売4万円)と比較すると、本機は「持ち運べる」点が最大の差別化。机上固定運用ならK7のコスパが圧倒的、ポータブル運用も視野に入れるならGryphonの汎用性が勝る。
Verdict
結論
iFi audio xDSD Gryphonは「1台で全用途をカバーしたい上級者」「ワイヤレス再生も妥協したくないオーディオファン」のための一台だ。実売10万円という価格は決して安くないが、ポータブル・据置・Bluetoothのすべてに対応する1台3役の汎用性は他社に例がなく、用途が明確なら高い満足度を返してくれる。音質の絶対的な解像感ではChord Mojo 2に半歩譲るが、運用の自由度と機能の包括性で勝負したい人には、本機こそが「最終形」と言える。家・外・ワイヤレスのすべてのシーンで妥協なく音楽を楽しみたい人にとって、本機は替えのきかない選択肢となる。
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