
IFI AUDIO
iFi audio GO bar スティック型USB-DACアンプ
EDITORIAL SCORE
100点満点で評価
ポータブルUSB-DACの上位機。iFiサウンドと4.4mmバランスを最小サイズで。
※価格・在庫は変動します。最新情報はAmazonでご確認ください。
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こんな人におすすめ
高感度IEMユーザー、iFiの音作りを持ち歩きたい人
Highlights
主な特徴
- 32bit Cirrus Logic マルチビットDAC
- PCM 32bit/384kHz・DSD256対応
- MQAフルデコード対応
- 3.5mm + 4.4mmバランスデュアル出力
- IEMatch機能で高感度IEMにも対応
Strengths
良い点
- +iFiらしい暖色寄りで音楽的なサウンド
- +IEMatch搭載で高感度IEMでもノイズが乗らない
- +アルミ削り出しの高級感
Trade-offs
気になる点
- −ドングル型としては高価格
- −発熱がやや大きい
- −Bluetooth非対応
Specifications
スペック
| DACチップ | 32bit Cirrus Logic マルチビット |
|---|---|
| 出力 | 3.5mm + 4.4mmバランス |
| 最大解像度 | 32bit/384kHz・DSD256 |
| 入力 | USB-C |
| 最大出力 | 475mW(4.4mm 32Ω) |
| 重量 | 28.5g |
Editorial Review
編集部レビュー
iFi audio GO barは、英国のオーディオブランドiFi audioが手掛けるスティック型USB-DACアンプの上位機だ。28.5gの極小筐体に32bit Cirrus Logicマルチビット DAC・4.4mmバランス出力・MQAフルデコードを凝縮し、さらに高感度IEM向けの「IEMatch」機能まで搭載する。FiiO KA17と並ぶUSBドングル型DACの代表格だが、iFi独自の「やや暖色寄りで音楽的」な音作りと、IEMatchによる高感度IEMでの低ノイズ運用で、独自のポジションを確立している。実売4万円とドングル型としては高価格だが、「iFiサウンドを最小サイズで持ち歩きたい」という願望に応える稀有な選択肢である。
iFiサウンド:暖色寄りで音楽的なチューニング
GO barのチューニングはiFiらしい「やや暖色寄りで音楽的」な傾向で、本記事内のZEN DAC V2と共通の方向性を持つ。低域は量感豊かで温かく、中域のボーカルは前に出て自然、高域は伸びやかでありながら刺さりが少ない。長時間のリスニングでも疲れにくく、ジャンルを問わず楽しく聴かせる「リスニング向き」のサウンドだ。 DACチップは32bit Cirrus Logicマルチビットを採用し、PCM 32bit/384kHz・DSD256対応。MQAフルデコードに対応するため、TIDAL契約者なら本機で最高品質のハイレゾ再生が完結する。同じくiFiが据置で展開するZEN DAC V2との相性も良く、「家ではZEN DAC V2、外ではGO bar」という棲み分けでiFiサウンドを2環境で完結させるユーザーも多い。 対するFiiO KA17は「中立的でフラットな解像感重視」の方向性で、好みのサウンドキャラクターで選び分けるのが基本。「iFiの音楽性が好き」「メーカーの音作りで揃えたい」という志向なら、本機が筆頭候補になる。
IEMatch機能:高感度IEMでの低ノイズ運用
本機の独自機能で他社にほぼ例がないのが「IEMatch」だ。これは出力インピーダンスを切り替えることで、高感度IEM(感度110dB以上の上位IEM)使用時の残留ノイズ・ホワイトノイズを大幅に低減する仕組み。一般的なDAC/アンプでは、高感度IEMを使うと「サー」というノイズが気になることが多いが、本機はこの問題に専用回路で対応する。 対象となるのは Campfire Audio Andromeda、64 Audio U12t、Empire Ears Legend X など、いわゆる「上位カスタムIEM」「マルチBA構成のIEM」を使うユーザー。これらのIEMはS/N比に対する要求が極めて厳しく、ノイズが乗ると再生クオリティが台無しになる。GO barは IEMatch機能により、こうしたハイエンドIEMでもクリーンな音場を再現する。 もちろん本機より下のIEM(final A4000・1万円台のシングルダイナミック)でも有効に働き、装着時の静寂感が一段引き上がる。「高感度IEMを真剣に使いたいが、机上の据置DACは置けない」という運用には、本機が事実上の唯一解となる。
本体・運用面:アルミ削り出しの質感と発熱への配慮
本体はアルミ削り出しの筐体で、iFiらしい高級感のあるデザイン。重量28.5gと軽量で、ポケット運用も問題ない。USB-C入力でAndroid・iPhone(USB-Cモデル)・PC・タブレットに対応し、3.5mmシングルエンド出力と4.4mmバランス出力のデュアル端子を備える。 最大出力は475mW(4.4mm 32Ω時)で、IEM〜中インピーダンスのオーバーイヤーヘッドホンまでをカバー。低能率な平面磁界型ヘッドホンや高インピーダンス(300Ω超)のスタジオモニターには力不足となる場面があるが、本機の本来用途は「IEM中心の高音質ポータブル」であり、用途を踏まえれば妥当な仕様だ。 運用上の留意点は2つ。第一に発熱がやや大きく、長時間連続使用ではアルミ筐体が暖かくなる。ポケット内での運用には注意が必要だ。第二にBluetooth非対応で、ワイヤレス再生用途には向かない。これらは「USBドングルDAC」という本来用途を考えれば許容範囲で、用途を理解して選べば不満点とはならない。
競合機との比較
本記事内のFiiO KA17(実売2.5万円)と比較すると、価格は1.5万円高い。KA17はデュアルDAC・S/N比130dB・デスクトップモード650mWで「スペック重視」、本機はiFiサウンド・IEMatch機能・アルミ筐体で「音質キャラクターと専用機能重視」。「同価格帯でスペック重視ならKA17、メーカーサウンドで揃えたいならGO bar」が基本路線。 上位機の iFi GO bar Kensei(実売6万円台)は、銀メッキDACチップとXSpace空間化機能を追加した最上位版。本機で物足りなくなったらアップグレードパスが用意されている。 据置のiFi ZEN DAC V2(実売2.4万円)は、机上運用なら本機より低価格で同等以上の音質と駆動力を得られる。「据置でいいならZEN DAC V2、ポータブル中心ならGO bar」という選択になる。
Verdict
結論
iFi audio GO barは「iFiサウンドを最小サイズで持ち歩きたい」「高感度IEMで本気のポータブル運用をしたい」「USBドングルDACの上位機を1台選びたい」という人のための一台だ。実売4万円という価格は決して安くないが、IEMatch機能と暖色寄りの音楽的サウンドは他社に例がなく、用途が明確なら高い満足度を返してくれる。スペック重視・コスパ重視で選ぶならFiiO KA17、メーカーサウンドの一貫性と専用機能で選ぶなら本機――そういう棲み分けで考えると、選択がしやすい。
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