
FINAL
final A4000 有線イヤホン (2pin リケーブル対応)
EDITORIAL SCORE
100点満点で評価
有線IEM入門の定番。1.6万円で「TWSとは別世界」の解像感が手に入る。
※価格・在庫は変動します。最新情報はAmazonでご確認ください。
Recommended For
こんな人におすすめ
ヘッドホン沼に踏み込む最初のIEM、ZEN DAC V2の組み合わせ相手
Highlights
主な特徴
- f-Core DUドライバー搭載
- 2pin着脱式・リケーブル対応
- VGP金賞受賞モデル
- TYPE Eイヤピース5サイズ付属
- OFC 3.5mmケーブル
Strengths
良い点
- +1.6万円でハイエンドIEM級の解像感
- +リケーブル対応で寿命とアップグレード性が高い
- +音場が広く距離感のある定位
Trade-offs
気になる点
- −有線専用でBluetooth非対応
- −リスニング向きで派手な味付けはない
- −マイク・リモコンなし(通話・ビデオ会議には不向き)
Specifications
スペック
| ドライバー | 6mm f-Core DU |
|---|---|
| 重量 | 18g(ケーブル込み) |
| 感度 | 98dB |
| インピーダンス | 18Ω |
| ケーブル | 1.2m OFC 3.5mm(着脱式) |
| コネクタ | 2pin |
| 接続 | 有線 3.5mm |
Editorial Review
編集部レビュー
final A4000は、日本のオーディオブランドfinalが手掛ける有線IEM(インイヤーモニター)の入門〜中級機として、現状ほぼ「定番」の地位を確立している一台だ。実売1.6万円という価格で、ハイエンドIEMの片鱗を感じる解像感、リケーブル対応の拡張性、VGP金賞受賞の評価――いずれも「有線IEMの世界に踏み込む最初の1本」として要求されるすべての条件を満たしている。TWS全盛のいま、あえて有線IEMを選ぶ意味は明確で、「TWSとは別次元の音質を1.6万円で体験できる」という事実そのものが、本機を強く推す理由となる。
音質:1.6万円で“ハイエンドの片鱗”を体験できる解像感
A4000の音質を一言で表すなら「広い音場と素直な解像感」だ。final独自開発の6mm f-Core DUドライバーは、小口径ながら低歪・高応答性を持ち、TWSの一般的なドライバーとは一線を画す再生クオリティを実現する。低域はやや抑え目で輪郭重視、中域のボーカルが自然に前に出るバランス、高域は伸びやかで刺さりが少ない――いわゆる「リスニング向きで疲れにくい」チューニングで、長時間のリスニングでも耳が疲れにくい。 特筆すべきは音場の広さで、「音が頭の外に展開する感覚(頭外定位)」がIEMとしては抜群に高い。同価格帯のTWS(Sony WF-1000XM4・Bose QC Earbuds Ultraなど)と比較すると、楽器の定位の正確さ・音像の立体感・楽音の細部の解像感で明確に優位。「TWSではどう頑張っても出ない音がある」という事実を、本機は1.6万円で示してくれる。 インピーダンスは18Ω・感度98dBと駆動しやすく、スマホ直挿しでも実用音量を確保できる。ただし真価を発揮するのはDACアンプ(iFi ZEN DAC V2やFiiO KA17など)と組み合わせたときで、組み合わせるDACのグレードを上げるほど、本機の伸びしろが見えてくる「育つIEM」の特性を持つ。
リケーブル対応:寿命とアップグレード性を両立する設計
A4000の大きな特徴が、2pin規格のリケーブル対応であることだ。付属のOFC 3.5mmケーブルから、汎用2pinケーブル(4.4mmバランス・MMCX変換・銀線・銅線・ハイブリッドなど)に交換することで、音質を好みの方向にチューニングできる。これは有線IEM文化の核となる遊び方で、本体を変えずにケーブルだけで音作りを楽しめるため、長期的な拡張性が高い。 有線ヘッドホン・IEMの寿命を決める最大要因はケーブルの断線だが、本機は交換可能な設計のため、本体は壊れるまで使い続けられる。1.6万円の投資が「数ヶ月の流行品」ではなく「10年使える趣味の道具」になる、という違いは大きい。 付属のTYPE Eイヤピース(finalオリジナル)は5サイズ展開で、装着感の最適化がしやすい。シリコン素材の硬さも絶妙で、長時間装着でも耳道への圧迫が少ない。市販のスピンフィットやコンプライ(フォームタイプ)にも交換可能で、装着感のカスタマイズの幅も広い。
用途と運用:通話・移動向きではないが、家での1台目に最適
A4000は有線専用でBluetoothに対応しないため、スマホ単体での外出・移動用途には不向き。マイクやリモコンも付属しないため、通話・ビデオ会議には事実上使えない。屋外用途を主軸にするなら、本機ではなくSony WF-1000XM4・AirPods Pro 2のようなTWSが現実的だ。 本機が真価を発揮するのは「家でじっくり音楽を聴く時間」だ。PCやDACアンプに接続し、TidalやApple Music・Amazon Music HDなどのハイレゾストリーミングを再生すると、TWSでは聞き取れなかった音の細部・空間情報・楽器の質感が次々と現れる。本記事内の iFi audio ZEN DAC V2(2.4万円)との組み合わせは特に推奨で、合計4万円の投資で「ヘッドホン沼の入口」として理想的な構成が完成する。 また、有線という制約は「ペアリングなし・遅延ゼロ・電池切れなし」という確実性を意味する。動画編集・配信・楽器演奏といった「ズレや切断が許されない用途」では、ワイヤレスでは原理的に達成できない強みになる。
競合機との比較
同価格帯の有線IEMとしてはSennheiser IE 200(実売1.6万円)、Moondrop Aria(実売1万円)、Etymotic ER2SE(実売1.5万円)などが比較対象になるが、A4000は「リケーブル対応」「広い音場」「日本ブランドのサポート安定性」で総合的に評価が高く、入門機としての推奨度が突出している。 上位機 final A5000(実売3万円)・A6000・A8000などへのアップグレードパスもfinal社内で用意されており、本機を入口にして上位機へ進むユーザーも多い。 同価格帯のTWS(Anker Soundcore Liberty 4 NCなど1.3万円台)と比較すると、機能性・利便性ではTWSが圧倒するが、純粋な音質解像感では本機が明確に優位。「外でTWS、家で有線IEM」という二台体制を組むユーザーが多いのも、本機の用途の明確さを物語っている。
Verdict
結論
final A4000は「有線IEMという文化に最初に触れる1本」として、現状もっとも勧めやすい選択肢のひとつだ。1.6万円という価格でこの解像感は、TWSしか使ってこなかった人にとって「音質の世界が広いこと」を実感させる体験を提供する。家でじっくり音楽を聴く時間がある人、PCオーディオやDACに興味がある人、有線IEMの拡張性(リケーブル・上位機へのアップグレード)に魅力を感じる人――いずれにとっても、本機は失敗のない投資となる。「ヘッドホン沼に踏み込む最初の1本」として、迷ったらこれ、と言える定番である。
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